【スタンダードパウパー杯】3回戦 ぶるじょわ(エスパーアーティファクト)vs.akitalove(白青オーラ)

 世界初のフロンティア環境の大型トーナメント、フロンティアチャレンジカップの優勝者ぶるじょわがこの第3回戦ではフィーチャーテーブルに招かれた。当時ぶるじょわが使用していたジェスカイウィンズは筆者の提供したデッキだったのだが、実は今大会でも筆者はあるプレイヤーにデッキを提供している。それが対するakitaloveだ。しばらくマジックから離れている彼女でも使いやすいようにコンセプトがシンプルでわかりやすい白青オーラデッキを提供しているのだが、ここまでの2試合では2連敗と振るわない様子。ここで初勝利に期待したい。

 

 

Game1

 先攻を取ったぶるじょわが《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》、《財力ある船乗り/Sailor of Means(XLN)》、《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》2体目と展開しつつ《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》の能力で霊気装置トークンを増やす。

 一方後手のakitaloveは《突風歩き/Gust Walker(AKH)》、《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》、《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》2体目&《聖なる猫/Sacred Cat(AKH)》と展開していく。

 

 ぶるじょわは《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》に《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition(AKH)》をエンチャントし《聖なる猫/Sacred Cat(AKH)》を除去。ダメージレースをリードすればakitaloveも負けじと《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》に《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge(AKH)》をエンチャントし対抗。ゲームはカルトーシュバトルの様相を呈する。

 

 ぶるじょわが《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》の3体目を追加。akitaloveは《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge(AKH)》のエンチャントされた《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》に加えて《結束のカルトーシュ/Cartouche of Solidarity(AKH)》も付けてブロッカーとする。更に《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge(AKH)》の2枚目を何もエンチャントされていない《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》に付けて《突風歩き/Gust Walker(AKH)》と合わせてクロックを刻みにいく。

 

 と、ここでぶるじょわがビッグターン。《格納庫の整備士/Aviary Mechanic(KLD)》で《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition(AKH)》を回収すると《砦の発明者/Bastion Inventor(AER)》を展開し、即座にそれに《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition(AKH)》を貼りなおす。

 これによってカルトーシュが2枚付いて4/4飛行先制攻撃となっている《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》を3/3に縮めつつ、自軍には5/5呪禁絆魂を追加した形だ。

 

 しかしakitaloveも負けていない。《風と共に/One With the Wind(XLN)》によって5/5飛行先制攻撃を作り、見た目上相手の5/5呪禁絆魂を止められる状況を作る。

 だが、ここでakitaloveは致命的なミスを犯してしまう。《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge(AKH)》1枚の付いた《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》で攻撃してしまったのだ。これが《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》3体にブロックされ、結果《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》1体と相討ちすることとなってしまう。

 

 その返しのターン、ぶるじょわは《砦の発明者/Bastion Inventor(AER)》に《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge(AKH)》をエンチャント。6/6飛行絆魂とし、相手の5/5飛行先制攻撃を乗り越える。

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 3/3飛行をミスアタックにより失ってしまったakitaloveはこれを止めることができない。数ターンの間ドローを確認したのち、対処手段を引くことが叶わなかったakitaloveは投了を宣言。カルトーシュバトルはまずぶるじょわが先取することとなった。

 

ぶるじょわ 1-0 akitalove

 

 

 

Game2

 先手を取ったakitaloveが1マリガン。そして1ターン目に《聖なる猫/Sacred Cat(AKH)》を出すもその後4ターン目まで土地を置いて終えるだけのなんともきな臭い展開。一方のぶるじょわもタップインランドを2枚置いた上で3ターン目に《財力ある船乗り/Sailor of Means(XLN)》を出し4ターン目は《選択/Opt(XLN)》を2連打するだけと盤面へのインパクトがほとんどない。

 ゲームは5ターン目からようやく動き出す。akitaloveは《聖なる猫/Sacred Cat(AKH)》に《風と共に/One With the Wind(XLN)》をエンチャントし攻撃を開始。ぶるじょわも《歯車工の組細工/Cogworker's Puzzleknot(KLD)》から《砦の発明者/Bastion Inventor(AER)》と展開する。

 6ターン目、akitaloveは更に《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge(AKH)》を追加。ぶるじょわは《砦の発明者/Bastion Inventor(AER)》に《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition(AKH)》をエンチャント。これには《啓蒙/Demystify(XLN)》が飛んでくるが《金属の叱責/Metallic Rebuke(AER)》ではじき、3/3飛行絆魂vs5/5呪禁絆魂の盤面となった。

 

 akitaloveは《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》を、ぶるじょわは《歯車工の組細工/Cogworker's Puzzleknot(KLD)》と《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》を盤面に追加。

 akitaloveはいったん3/3飛行絆魂をブロッカーに回し5/5呪禁絆魂の攻撃を止めるが、ぶるじょわは6マナを支払って《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》でクロックを刻む。《軍団の征服者/Legion Conquistador(XLN)》を3体並べ、それだけで5/5呪禁絆魂の攻撃を止められるようになったakitaloveは3/3飛行絆魂で攻め始める。これによりダメージレース上はakitaloveが有利な運びとなった。

 

 ぶるじょわは《風と共に/One With the Wind(XLN)》に《断片化/Fragmentize(KLD)》を撃ち込みakitaloveのクロックを下げにいくが、akitaloveは追加のオーラを引き込み《聖なる猫/Sacred Cat(AKH)》を強化し、ついにはぶるじょわのライフを2まで追い詰めた。

 

 しかし、ここでぶるじょわが踏ん張りを見せる。《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition(AKH)》が付いている《砦の発明者/Bastion Inventor(AER)》に《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge(AKH)》。1ゲーム目と同様6/6飛行絆魂を作り上げた。

 akitaloveの《聖なる猫/Sacred Cat(AKH)》は4/4飛行先制攻撃。これを乗り越えることができない。

 

 akitaloveの攻撃の手が止まっている間、ぶるじょわは6マナを支払って《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》で殴り続ける。

 駄目押しの《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》を対象にした《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition(AKH)》は《送還/Unsummon(HOU)》でかわすものの、結局akitaloveは6/6呪禁飛行絆魂を乗り越える手段を引き当てることができず、《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》に殴りきられてしまうのだった。

 

ぶるじょわ 2-0 akitalove

 

ぶるじょわwins!!

 

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【スタンダードパウパー杯】2回戦 もんじ(赤単)vs.Scranble(グリクシスアーティファクト)

 このイベントは総当たり戦を行うため勝ち点の近い者同士で当たるというわけではないのだが、2回戦のフィーチャーテーブルには1回戦を勝利で飾った二人が呼ばれることとなった。

 

 

Game1

 ダイスに勝利したのはもんじ。赤単を使用するもんじにとってダイスで勝てたことは極めて大きな意味を持つ。

 

 もんじは土地が山と《陽焼けした砂漠/Sunscorched Desert(AKH)》の2枚で止まってしまうものの2ターン目に《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》、3ターン目に《巣荒らし/Nest Robber(XLN)》と展開していく。

 一方Scranbleは《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》、《継ぎ当ての翼/Cobbled Wings(XLN)》と展開しつつ3ターン目に《旅行者の護符/Traveler's Amulet(HOU)》でマナベースを整えるが、肝心の除去やブロッカーがないためにもんじのクロックを止めることができない。

 4ターン目、もんじは《霊気追跡者/Aether Chaser(AER)》を出しつつエネルギーは《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》を育てるのに使用しScranbleのライフを8に落とす。

 Scranbleは《砦の発明者/Bastion Inventor(AER)》を出し、これに《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》が装備されることによって信頼のおけるブロッカーとなる。

 しかし、もんじは意に介さず《巣荒らし/Nest Robber(XLN)》に《激情のカルトーシュ/Cartouche of Zeal(AKH)》をエンチャントしてフルアタック。4/3まで育っていた《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》を失うこととなってしまうがライフを3まで追い詰める。

 Scranbleは続けて《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》を展開しなんとか生き延びようとするのだが、もんじがエンドに《ショック/Shock(AER)》を本体に撃ち、トップデックした《巣荒らし/Nest Robber(XLN)》を追加してフルアタックを宣言するとライフが0を割ってしまうのだった。

 

もんじ 1-0 Scranble

 

 

 

Game2

 1ゲーム目は先手を取ったもんじの赤単らしい素早い攻めが完遂されるゲームとなったが、2ゲーム目はScranbleの先手となるため全く違うゲームとなった。

 

 後手のもんじは1マリガン。

 Scranbleは《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》、《歯車工の組細工/Cogworker's Puzzleknot(KLD)》とアーティファクトを並べて未来への投資とする。もんじは山2枚から《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》。

 そしてScranbleの3ターン目、《継ぎ当ての翼/Cobbled Wings(XLN)》を展開しつつわずか1マナで《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》! これに《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》が装備され早くも4/5という赤単にとって厄介なサイズの生物が登場することとなった。

 

 もんじは《霊気追跡者/Aether Chaser(AER)》を追加するも立ちはだかる4/5が大きく攻撃に向かうことができない。思わず「キツイ」と漏らす。

 Scranbleは4/5に《継ぎ当ての翼/Cobbled Wings(XLN)》を装備して攻撃。2体目の《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》を追加し《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》の装備を移す。

 もんじは自ターンを土地を置くだけで終えると相手の攻撃に合わせ《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》が装備されていないほうの《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》を《発射/Open Fire(HOU)》で除去。Scranbleは《抑え難い渇き/Unquenchable Thirst(HOU)》を《霊気追跡者/Aether Chaser(AER)》にエンチャントし無力化した。

 その返しのターン、もんじは《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》で攻撃に向かうのだが、これが通ってようやく初ダメージ。

 

 結局、やや土地を引きすぎたもんじは《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》と《継ぎ当ての翼/Cobbled Wings(XLN)》の装備された《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》に対処することができず、投了に追い込まれるのだった。

 

もんじ 1-1 Scranble

 

 

 

Game3

 再び先手となったもんじはこのマッチ3度目となる2ターン目《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》。

 Scranbleは《霊気毒殺者/Aether Poisoner(AER)》で対抗するももんじはこれを《両手撃ち/Dual Shot(XLN)》でどかして3点アタック。更に《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》の2体目を追加する。Scranbleは2体目の《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》を《猛火の斉射/Blazing Volley(AKH)》で除去。

 もんじは《巣荒らし/Nest Robber(XLN)》を追加しつつ攻撃し、《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》を4/3に育てる。この攻撃によってScranbleのライフは11に。しかし4/3に育った《亢進する地虫/Thriving Grubs(KLD)》は《抑え難い渇き/Unquenchable Thirst(HOU)》によって無力化されてしまうこととなった。

 

 続くターン、もんじは《陽焼けした砂漠/Sunscorched Desert(AKH)》をセットしつつ《巣荒らし/Nest Robber(XLN)》で攻撃し残8に。更にScranbleのターンエンドに本体に《炎の鞭打ち/Flame Lash(KLD)》を撃ち込んで残4。

 Scranbleは《歯車工の組細工/Cogworker's Puzzleknot(KLD)》で霊気装置トークンを出し《巣荒らし/Nest Robber(XLN)》へのブロッカーとしようとするが、もんじは贅沢に《発射/Open Fire(HOU)》で霊気装置トークンを排除して攻撃しScranbleのライフは残2。

 

 しかしここでいったんもんじの足が止まる。Scranbleが出した《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》を前に攻撃に向かうことができず《呪われた者の揺り籠/Cradle of the Accursed(AKH)》を起動してゾンビトークンを場に追加することしかできない。そしてScranbleが何もせずにターンを返すと《巣荒らし/Nest Robber(XLN)》とゾンビトークンで攻撃し何も持たれていないことに賭けるも、《チャンドラの螺旋炎/Chandra's Pyrohelix(KLD)》を合わせられ全てのクロックを失ってしまう。

 

 ここからScranbleが攻め始める。《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》を装備した《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》で4点クロックを刻みつつブロッカーとなる生物を追加していく。

 もんじは《霊気追跡者/Aether Chaser(AER)》を2体並べた上で《破壊的細工/Destructive Tampering(AER)》でブロック制限をかけライフを削りきろうとするもこれは《否認/Negate(AER)》で阻まれる。

 そしてその後もんじが土地を引き続けている間Scranbleの《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》がクロックを刻み続け、ついにはもんじのライフが4まで落ち込む。もう後がない。しかしScranbleのライフは2。なにかトップデックすれば…。

 

 そしてもんじは最後のカードを引き、土地9枚のうち4枚を寝かせてトップデックしたクリーチャーを場に出した。

 

 

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《王神の盲信者/Zealot of the God-Pharaoh(HOU)》

 

 このプレインズウォーカーデッキ収録の、一般的には全く存在を認知されていないカードの能力により、Scranbleのライフはぴったり0になったのだった。

 

もんじ 2-1 Scranble

 

もんじwins!!

 

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【スタンダードパウパー杯】1回戦 ぶれんたん(青赤工匠)vs.Hanoi(青単アーティファクト)

 スタンダードパウパー杯第1回戦のフィーチャーテーブルにはぶれんたんとHanoiの二人が呼ばれた。

 ぶれんたんは相手の《ブレンタンの炉の世話人》を《謎めいた命令》でカウンターした結果、手札破壊で確認していた《召喚の罠》2枚から《エメリアの盾、イオナ》と《引き裂かれし永劫、エムラクール》を出されて負けたことで一部で有名なプレイヤーだ。普段は青黒やグリクシスといったカラーコンビネーションのコントロールデッキを好み複数回のPT参加経験もあるが果たして今回はどんなデッキを用意してきているのだろうか。

 一方対するは2017年最も躍進したプレイヤー岡井俊樹を相手に神決定戦で2ゲームを奪取する奮闘を見せた「人になった男」Hanoi。今回のスタンダードパウパー杯に臨むにあたりじっくりと時間を費やしてデッキを考えてきたと語るが果たして。

 

 

Game1

 ダイスで勝利し先手を得たのはぶれんたん。青赤タップインランド《高地の湖/Highland Lake(AKH)》を置いて1ターン目を終える。対するHanoiは島から《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》。ぶれんたんは2ターン目に《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》を戦場に出す。ここでどうやらお互いのデッキがどちらもアーティファクトを主軸としたタイプのデッキのようだということがうかがわれる。

 

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 Hanoiの2ターン目は島を追加して《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》の2枚目。ぶれんたんは《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》で攻撃しつつ霊気装置トークンを生成するが、土地が2枚で止まってしまい《改革派の地図/Renegade Map(AER)》で次ターンの土地を確保する以外にできることがない。Hanoiはエンドに《選択/Opt(XLN)》で手札を整えた上で自ターンに《財力ある船乗り/Sailor of Means(XLN)》を展開する。

 

 土地が止まり先手後手が入れ替わる形になってしまったぶれんたんだが、4ターン目も《改革派の地図/Renegade Map(AER)》を起動して3枚目の土地を置くのみでマナを構えてエンド。いまいちパリっとしない。返しのHanoiの《もぎ取り刃/Prying Blade(XLN)》を出しそのまま《財力ある船乗り/Sailor of Means(XLN)》に装備してのアタックは構えていたマナから《溶接の火花/Welding Sparks(KLD)》で除去し宝物トークンを出すことは許さないが、貴重な除去呪文を比較的どうでもいいクリーチャーに使わされてしまう形となる。

 

 そしてまたしてもぶれんたんが《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》と霊気装置トークンで攻撃するのみで土地を立ててターンを終えた返し、遂にゲームが大きく動く。

 戦場にアーティファクトが4枚あるHanoiはわずか3マナで《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》をキャスト。土地2枚と宝物トークンが立っているため《金属の叱責/Metallic Rebuke(AER)》はケアできている。そしてぶれんたんの場にはアーティファクトが霊気装置トークン1体しかないため《溶接の火花/Welding Sparks(KLD)》でも対処することができない。やむなくぶれんたんは構えていた土地で何もせずに自ターンに入る。そして4枚目の土地を置いた上で《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》を出そうとするがこれはHanoiの《金属の叱責/Metallic Rebuke(AER)》で阻まれる。

 

 《もぎ取り刃/Prying Blade(XLN)》を装備しての《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》の攻撃は《送還/Unsummon(HOU)》でしのぐものの、Hanoiは《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》の3枚目を出し悠々と2マナで《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》再召喚。コスト軽減能力のためにバウンスで大きくテンポを稼ぐことができない。

 そのままぶれんたんが《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》に対処できずにいるところにHanoiが《砦の発明者/Bastion Inventor(AER)》を追加し、これに《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》3枚が装備されて7/10呪禁という化け物が出来上がったのを確認すると、ぶれんたんは次のゲームに移ることを宣言した。

 

ぶれんたん 0-1 Hanoi

 

 

Game2

 残念ながら1ゲーム目はぶれんたんの動きが燻ってしまいワンサイドゲームとなってしまったが、2ゲーム目は白熱したダメージレースとなった。

 

 先手を取ったぶれんたんは1マリガンながら1ターン目《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》、2ターン目《霊気追跡者/Aether Chaser(AER)》、3ターン目《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》という理想的なロケットスタート

 

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 対するHanoiも《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》、《財力ある船乗り/Sailor of Means(XLN)》と展開するが《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》がない分不利なことは否めない。

 

 《財力ある船乗り/Sailor of Means(XLN)》によって《霊気追跡者/Aether Chaser(AER)》の攻撃は止まってしまったものの、《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》の装備された《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》が攻撃しHanoiのライフは13に。ぶれんたんは4枚目の土地は置けず、3マナを構えてターンを返す。

 Hanoiは4ターン目、《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》の2体目と《予言のプリズム/Prophetic Prism(KLD)》を展開し、《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》の攻撃で霊気装置トークンを増やす。エンド時にぶれんたんは《溶接の火花/Welding Sparks(KLD)》で《財力ある船乗り/Sailor of Means(XLN)》を破壊。

 《財力ある船乗り/Sailor of Means(XLN)》をどかしたことで《霊気追跡者/Aether Chaser(AER)》が攻撃できるようになったぶれんたんは2体で攻撃しHanoiのライフを7まで落とす。《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》の2枚目を追加し、更に返しのHanoiの《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》には《本質の散乱/Essence Scatter(AKH)》を合わせ有利を維持する。

 これでぶれんたんの有利はほぼ揺るがない。そのように思えた。しかし、このターンにゲームは大きく動く。

 コスト軽減により《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》を3マナでキャストしたHanoiはまだ島2枚を立たせたままでいる。その島2枚を寝かせ、更に宝物トークンを生け贄に捧げ黒を宣言。そしてHanoiが唱えたカードは《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition(AKH)》!!

 

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 青単のはずのHanoiのデッキから飛び出したまさかの1枚により、ぶれんたんの《霊気追跡者/Aether Chaser(AER)》は除去されHanoiの《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》は2/3飛行絆魂となる。フルアタックによりお互いのライフはぶれんたん13、Hanoi9に。

 返しのターン、ぶれんたんは《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》の装備された《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》と霊気装置トークンでアタックしHanoiのライフは4に。更に《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》の2体目を追加しこちらにも《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》が装備され、場には4/5威迫が2体並ぶこととなった。

 Hanoiは《もぎ取り刃/Prying Blade(XLN)》を出し即座に絆魂を持つ《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》に装備。絆魂のクロックを3に上げる。更に《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》の3体目を追加して絆魂持ちの《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》1体のみでアタック。お互いのライフは10対7となり、Hanoiの場に霊気装置トークンと宝物トークンが生成される。宝物トークンはすぐに生け贄に捧げられ、《もぎ取り刃/Prying Blade(XLN)》の装備を替えるためのマナとなった。

 

 3ターン目までは理想的な回りを見せたぶれんたんだったが、実はその後7ターン目になっても4枚目の土地を置けていない。4/5威迫2体で攻撃し、片方はブロックされて《霊気急襲者/Aether Swooper(AER)》2体と相討ちとなり、もう片方の攻撃はスルーされお互いのライフは10対3。他に何もせずにターンを返す。Hanoiは装備を移し替えながら攻撃してお互いのライフは7対6。絆魂により徐々にライフ差が縮まってきている。

 

 ぶれんたんは8ターン目になっても4枚目の土地を置くことができない。4/5威迫の攻撃は通り7対2に。このゲーム3体目となる《搾取工区の喧嘩屋/Sweatworks Brawler(AER)》を出しこれにも《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》が装備される。

 そしてまたHanoiは飛行絆魂で3点殴りお互いのライフは4対5。遂にライフが逆転された。

 

 ぶれんたんは4/5威迫2体で攻撃するのだが、片方は霊気装置トークン2体で受け止められてしまいHanoiのライフは1残る。そして、その1点を削りきるための火力も手札にはない。

 返しの攻撃によってどうやっても自身のライフが0を割ってしまうことを確認すると、ぶれんたんは投了を宣言したのだった。

 

ぶれんたん 0-2 Hanoi

 

Hanoi wins!!

 

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【スタンダードパウパー杯】スタンダードパウパー杯開催!

 

 マジックの大きな楽しみのひとつがデッキ構築だ。

 しかし、どうしても既存のフォーマットだと研究されすぎていて自分でデッキを作るよりもコピーデッキを使った方がいいという状況になってしまっている。自分でスタンダードのデッキを作ってそれがティムール(4C)エネルギーより優れたデッキになるなんて夢が果たして見れるだろうか?

 

 そこで、ほぼ誰も遊んでいない未知のフォーマットを遊ぶことにした。それがこの信念特別企画、スタンダードパウパー杯だ。6人のプレイヤーを集め、総当たり戦を行い優勝者にはみんなで持ち寄ったお年玉プレゼントを授与する。

 

 スタンダードパウパーというのは文字通りスタンダードのパウパー、要するにスタンダードで使用可能なコモンカードだけが使えるフォーマットということだ。スタンダードで使えてもアンコモンやレアなら使えないし、通常のパウパーで使えてもスタンダードで使えないなら使えない。

 

 構築ルールに関して注意点を2つ。

 

①過去にコモンとして収録されたカードでも、スタンダードリーガルなセットにコモンとして収録されていないカードは使用できない。

 

 要するに《稲妻の一撃/Lightning Strike(XLN)》と《羽ばたき飛行機械/Ornithopter(AER)》は使用不可だ。

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②プレインズウォーカーデッキ収録のカードはスタンダードで使用できるので当然スタンダードパウパーでも使用できる。

 

 有名な強力カードは《炎の鞭打ち/Flame Lash(KLD)》が挙げられるが、それ以上に影響が大きいのが実はタップイン2色ランドが10種すべて使えるということだろう。

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 こんなカジュアル企画だが、お遊びにこそ全力という姿勢のもとここにカバレッジを用意した。これを読んでいる方は、カバレッジを読み進める前に自分ならどんなデッキを組むだろうか少しの間想像してから読み進めてほしい。

 

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